最近は主演の水嶋ヒロ氏がネットメディアでの露出に積極的で、ご存知の方も多いのではないだろうか。
この仮面ライダーカブト、ファンの間で有名なのが、ファンとアンチの意見の一致である。
「脚本以外最高だが脚本がゴミ」
ワイトもそう思います。
しかし、今は上記の意見が有名になりすぎた為に、長所の周知が足りないと思う。
そのため、今回は仮面ライダーカブトの良さを語っていきたい。
①デザイン
言わずもがな。
カブトライダーはデザインが良い。
原点に立ち返った昆虫モチーフであるが、唸るような良デザインが多い。
特にキックホッパーに関しては、いつもボロクソに言ってくる石ノ森プロがお褒めの電話をかけてくるほど。
因みに私の推しはガタックです。
これは補正がかかってしまっているかもしれないが、デザインに関してはライダーシリーズ最高だと思う。
②俳優陣
主演の水嶋ヒロ氏ばかり取り沙汰されるが、ほかの俳優陣もかなりレベルが高い。
イケメンという意味だけでなく、大体のシリーズでは序盤不安定な演技力も、カブトは一年通して高水準を維持している。
蓮華以外。逆に蓮華は何があったんだよ。
③影響力
平成二期以降に見られるギャグの多い明るい雰囲気、喋るマスコットの起源といえば電王がよく挙げられる。
電王で完成したのは確かだが、その試みがあったのは実はカブトからである。
カブトは知っての通りギャグがクソほど多い。
人間に擬態できる地球外生命体が社会に溶け込み殺人を繰り返しており、それに対抗する秘密結社……という陰鬱でシリアスな世界観に反して、カブトの雰囲気はというと刺激物扱いされるほど明るい。
まだ試験段階のため、行き過ぎたギャグも見られるが、それでも作品として崩壊しない水準は維持している。
喋るマスコットに関しても、イマジンズよりも先にカブトも超バトルDVDでゼクターが喋っている。
④売上
売上に関して言えばカブトは平成ライダー内ではワースト2。
どこが良いんだよ……と思うかもしれない。
しかし、当時の制作環境を見ればかなり健闘したことがうかがえる。
まず、玩具の売上に大きく影響する出荷量だが、これが前年の響鬼の失敗で絞られている。
また、視聴率も同年に子供大好きポケモンの番組が同時間帯で始まったため、思わぬ苦戦を強いられた。
響鬼のゴタゴタと映画製作に仮面ライダーカブトの製作は足を引っ張られてしまい、他シリーズよりも練ることが出来なかったのもある。
結果的に目標の売上の回復には成功し、ライダーシリーズ完全回復の契機となった大ヒット作、仮面ライダー電王へバトンを渡せたのは、かなり大きいと思う。
⑤脚本
こいつマヌケか?と思うかもしれない。
確かに脚本は物語としては後付け設定による矛盾の発生等で酷い事になっている。
しかし、私が重視しているのは長期放送であるライダーシリーズにおいて一番の敵、中だるみである。
仮面ライダーカブトは中だるみがないように思う。
新ライダーの登場、ガタック変身、ひよりの謎、トリプルライダーキック、仲間の退場、最終回とある程度の間隔で盛り上がりポイントが設けられていて、加えて上記のギャグ多めもあって飽きる事がない。
天道がハイパーカブトを出し惜しみしないのも大きい。
ハイパーカブトはほぼ負けなしで視聴者としても見ていて気持ちが良いし、後期シリーズに見られる「最終フォームを温存して敵に逃げられる」「最終フォームの敗戦が多く爽快感がない」などの問題がないのが非常に大きい。
⑤子供への影響
仮面ライダーカブトは子供への教訓がとても多い。
まず、仮面ライダーカブトは料理番組と揶揄されるほど料理が多いが、これが大きい。
カブトにおける料理はある意味神聖な領域で、主人公の天道は料理、ひいては食を大事にしている。
食への侮辱行為に天道は怒り、容赦はしない。
食が神聖な要素として扱われる事で、観ている子供も食の大切さを学ぶ。
また、深イイ話に選ばれるほど大切な教訓が多い「天道語録」も食以外の教育も果たしてくれる。
(お婆ちゃんそれはどうなんだと思う語録も多々あるが)
如何だっただろうか?
仮面ライダーカブトは初心者にはお勧めできないと言われるが、私はそうは思わない。
勿論好き嫌いはあると思うが、系統としては初心者向けと名高いダブルと同じなのではないかと思う。
特に、人間ドラマもいいけどやはりカッコいい戦闘が見たい!という人にカブトはお勧めだ。