ぢおの世界〜アストルム編〜

是非とも氷川教に入信を

アサシンズプライド 感想

皆様ごきげんよう、ぢおでございますわ。

私、この度は一つのアニメを見ましてよ。

 

私のTwitterをご覧の方は薄々お気付きですわね、そう…

TVアニメ「アサシンズプライド」公式サイト

アサシンズプライドですわ。

 

この作品に行き着いた経緯としては、なんかかんかTwitterの海を練り歩いた末に、アサシンズプライドコミカライズ作者に辿り着いて(確かウルジャンってジョジョリオン以外碌なのねーなみたいなやつ)、ちょっと興味が出て見てみた程度のものだったんですのよ。

 

ところがこのアニメ…怪物を超えた怪物でしたわ。

 

それでは、感想に行きたいと思いますわ。

ついでにこの口調もだるいので戻します。

 

 

 あらすじ

まず大まかなストーリーを説明しておきますと、

・クソ強い黒の剣士暗殺者、クーファは三大貴族の一角アンジェル家のご令嬢、メリダの家庭教師として派遣される。

・それは表向きは家庭教師であるが、実は暗殺依頼でもあった。

・貴族であるはずならば7、8歳には覚醒しているはずのマナ能力が、メリダは13歳になっても覚醒しないからである。

・それは、余程の無能か、母親が不倫してできた子供ではないかという三大騎士公爵家としては家を揺るがす事実を秘めている可能性がある。

・そのため、才能無さそうなら不義の子確定なので殺してねってことで派遣されたクーファ。

・しかし、クーファはメリダの誇りと底知れない可能性を見て、ざっくり言えば惚れた

・クーファは自分のマナパワーをメリダに分け与えてマナ能力が覚醒したように見せかけ、メリダを鍛え上げて価値を認めさせて手出しできないようにしよう!とメリダとクーファ、二人三脚で奮闘するのだった

 

…というもの。

世界観はランカンスロープと呼ばれるモンスターが出てきたり、それを基本的に貴族の血筋でしか覚醒しないマナ能力というチャクラとか気みたいなのでぶっ倒したり、マナ能力にもクラスがあったりステータス表があったりとゲームとファンタジーと中世ヨーロッパの融合したようなものですね。

 

登場人物紹介

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この作品は主軸はクーファ+メリダ、全体としては上記画像のメリダ含む同世代四人組+クーファとロゼッティの家庭教師コンビで話が進んでいきます。

登場人物を軽く説明しておきますと、

 

 

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クーファ=ヴァンピール

17歳。とてもつよい。

マナの位階はサムライ。戦う時はモンハンの鬼神化状態の双剣みたいな感じ。

めっちゃ強いので彼が駆けつけたらだいたい戦闘終了。

メリダになんかすごい惚れ込んでいる。

1人だけBDの描き下ろしジャケットに選ばれていない。主人公なのに。

 

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メリダ=アンジェル

三大騎士公爵家の一角、アンジェル家本家の御令嬢ながら13歳になってもマナ能力が覚醒してないポンコツ

本来であればアンジェル家限定上位位階《聖騎士》が発現するはずだが、クーファのマナを分け与えられたので彼と同じサムライに。

胸はでかくもなけりゃ小さくもない。

 

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エリーゼ=アンジェル

三大騎士公爵家の一角、アンジェル家分家の御令嬢。

アンジェル家限定上位位階《聖騎士》でマナ回復量がエゲつない。

そのためメリダが通う学園では1年生でも最強。

昔は仲良しだったが、クーファが来た頃にはメリダと疎遠になっていた。

特定の人物以外は無愛想。体型はメリダと同じ。

 

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ロゼッティ=プリケット

エリーゼの家庭教師。17歳。

一般家庭の出であったが、なんかマナ能力発現して、しかもクソ強かったので史上最年少で最強騎士団に入団してその凄さで爵位まで貰う天才。

だけど本編での役割はもっぱら噛ませ犬の女。

 

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ミュール=ラ・モール

三大騎士公爵家の一角、ラ・モール家の御令嬢。マセガキ。

ラ・モール家限定の上位位階《魔騎士》で敵のマナを吸い取るとかいうクソ性能。

貧乳でぱっつん黒髪なのでヴィジュアルは一番好き。

 

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サラシャ=シクザール

三大騎士公爵家の一角、シクザール家の御令嬢。優しい。

シクザール家限定の上位位階《竜騎士》で飛翔できる上にクソ速いサムライの上位互換。

優しくて気弱でドジっ娘で性格はとても好き。

 

観てみた

ということで、早速1話見てみた感想ですが……。

 

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 バチクソクオリティ高え~~~~!!

 

特撮でもそうなんですが、1話ってツカミなので結構お金かけて質を上げるんですが、だとしてもこれは高ぇ~~~!!

 

1話では開幕戦闘シーンから始まりますが、アクションの躍動感もかなりある。

煙の立ち方とか、ふっとばされるシーン等でだいたいの作画の良し悪しはわかりますが、いずれも最高水準。

メリダとクーファの邂逅のシーンも、かなり繊細に丁寧に描かれていることがわかります。

ちょっと演出盛り過ぎな感じもしますけど。

期待値バリバリで、早く続きが見たくなる最高のツカミといえるでしょう。

 

本筋自体も、昨今ありがちなタイプの主人公ではなく、ご主人さまのことを親身になって鍛え上げている大人といった感じなのもかなり大きいです。

シナリオも特に意味もなく女の子に赤面されたり、惚れられたりと言ったのがないお嬢様一筋のNOTハーレムモノ。

これも評価できます。

 

質が良すぎてなんでこれ話題になってないの…?という感じでした。

 

 

しかし……

 

異変と真相

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 4・5話くらいから急に作画が悪くなってくる。

 

んでま、そのまま9話くらいまで観たのですが、高品質作画のメッキが剥がれる&話が導入レベルじゃなくなってきたこともあって粗が目立つようになってきました。

 

これもしかして、話の構成が無茶苦茶変になっているのでは……?

 

話の大筋とか純真無垢なロリに癒やされる暗殺者のおにロリとか大好物だったので、真相を確かめるべく、本編を全巻購入しました。

画像

 

まだ原作4巻までしか読んでいないのですが、どうやら……。

1~3話→1巻(導入~姉妹仲直り)

4~5話→2巻(選抜戦編)

6話→外伝1巻(選抜戦後小話)

7~9話→5巻(ロゼッティ編)

10~12話→(司書試験編)

という構成になっているようで……

 

令嬢四人組のうちの1人、幼馴染のエリーゼとは選抜戦編で完全に和解して仲直りしています。

しかし、残りのミュールサラシについては、選抜戦編で軽く顔合わせし、その後司書試験編でひと悶着あって和解、という流れでした。

しかしアニメの構成だと4~5話で顔を合わせた程度の中なのに、6話で急に仲良くパジャマパーティーしているというカオス。

仮に仲良くなるエピソードがカットされたんだなと仮定しても(それはそれでどうかと思うけど)、司書試験編で急に裏切ってひと悶着起こしてるというクソ意味のわからない展開になってしまっています。

 

原作を読めば司書試験編を一番最後に持っていきたいという気持ちはよくわかります。

司書試験編では様々キャラの見せ場がある上に意外なキャラの助力があり、最後は拗れていた父親との関係が少し治って軽いエピローグ談的な終わり方もあって序章完結って感じなので。

しかし、このアニメ、大事なシーンをカットしまくってるんですよね。

 

3話までのカットはそこまで気になりませんでしたが、例えば選抜戦編では、

1.他校選手入場

2.選抜選手発表

3.第1の試練

4.第2の試練

5.第3の試練

という流れなのですが1と2をバッサリカット

ついでに合間合間の修行シーンもカット

止めに章ボスとの戦いの過程もバッサリカット

第1の試練では上述のサラシャと協力して仲良くなるイベントがあったのですが、カットされたせいでなおさら6話で仲良くなってるのが意味わからない。

なんならここは水上での戦いであり必然的に水着のシーンなのでアニメ的にも映えるのに……。

章ボスはクーファが助けに来てワンカットでやられてひん剥かれるヘボっぷり

さすがにここは目を疑って無意識にシーンを飛ばしてしまったのかと巻き戻したりしました。

 

司書試験編では大事な王子様のキスシーンや前章ボスが助力に来てくれる展開、クーファの真のパワーで小物が消滅してスカッとする展開、学園長がめちゃくちゃ奮闘して歴戦の魔女の実力を遺憾なく発揮する展開───

───全部カット。

 

しょ、初見に優しくない…かといって原作ファンが見たいであろうシーンを全部カット…な、なんやこれは………誰向けのアニメなんや………。

 

原因と推測

ただ、こうなった理由にも予想はつきます。

四人娘+家庭教師二人という形式を重視しすぎたためです。

 

これはどういうことかと言うと、

・四人娘が揃ってわちゃわちゃする話は入れたい(形式上)

・ロゼッティとクーファの関係性も描きたい(ロゼッティが浮くので)

 

というノルマがあったということで、そのため

 

・序章+エリーゼの話は展開上必須→1~3話

・原作通り次は四人娘を全員登場させたい→4~5話(選抜戦編)

・4人娘が揃ってわちゃわちゃする話を入れたい→6話(外伝1巻)

・ロゼッティの話を入れたい→7~9話(ロゼッティ編)

・締めに相応しいエピソードで終わりたい→10~12話(司書試験編)

 

といったように、四人娘+二人を全員描ききろうとした結果時系列があべこべになったり、尺が足らずカットの嵐(するにしてももっと選べよ)になったのかなと予想できます。

アニメ化されてない四巻の内容は3巻の内容ありきかつ5巻の内容の関係でロゼッティ不在ですからね。

 

また作画に関しても、総作監が3話以降現場を離れ、原画1人の回もあったりとかなり制作現場が相当混乱していたであろうことは想像に難くないです。

 

問題点

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↑最終回の作画

 

このアニメの問題点としては、当然原作時系列めちゃくちゃの構成とカットの嵐と作画崩壊

アニメとして無難に終わるのなら、

1話→マナ分割

2話→いじめっ子撃退

3話→エリーゼ

4話→開始~ボス顔見せまで(選抜戦)

5話→第一の試練(選抜戦)

6話→第二の試練(選抜戦)

7話→第三の試練(選抜戦)

8話→試験開始(司書試験編)

9話→四人で協力(司書試験編)

10話→学園長奮戦&前章ボス奮戦(司書試験編)

11話→サラシャ戦(司書試験編)

12話→ピエロ撃退&エピローグ(司書試験編)

 

みたいな感じで良かったかなぁと思います。

これでもなお尺が足りないくらいなので。

正直1クールでは四人娘+家庭教師二人組の形式に持っていくには厳しいので諦めて売れ行きがよかったら二期で…の方が誰も損しなかったかと……。

 

ただ、アニオリでいくらでも補完が効く部分もあり、例えば選抜戦編のあとに外伝の内容を持っていくのなら、アニオリでミュール、サラシャと仲良くなる描写や最後にお茶会に誘われる描写を挟めばいいし、外伝の内容を持ってくるくせにサラシャと仲良くなるシーンはカットするというクソ采配ぶり。

他にも、

・OPを最終回のクライマックスに使うも、曲調が独特なテンポのおしゃれ特化の曲なので正直戦闘シーンにそぐわないし、テンポを活かした音ハメをするわけでもない。

・原作の専門用語は日本語にカナのルビという形式(聖騎士→パラディン 等)が多いがなんでもかんでも原作の読みどおりにする上にアバンでの解説(これに関してはクソアニメと名高い百錬の覇王ですらやってる)もないせいで意味不明。適当に横文字を並べてるだけに見えて滑稽。

 

結果、四人娘形式も何もかも中途半端で話は支離滅裂、作画もクソに落ち着きました。

 

まとめ

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アサシンズプライド、クソアニメかどうかでいえばまごうことなきクソアニメです。

原作の構成上アニメ化に向いてない部分もあるとは言え、基本的に制作側のセンスのなさが目立つ作品でした。

 

ただ、原作は結構面白いので、購読されるのもいいかもしれません。

原作の話できる人が誰もいないの寂しいから誰か買って読んでくれ。

 

原作を読んだ人間としては、序盤の作画以外でひとつだけこのアニメで褒められるところがありまして、クーファの内面描写を大幅にカットした結果、クーファの気持ち悪さの8割くらいが消えたことです。

原作のクーファ、マジで13歳にきもい感情持ってるところがあるので… 

 

 

 

 

作画修正がどこまでされてるのか気になってBDの購入を検討しています。

たすけて。